タカサキきんこんかん

タカサキのキンコンカンの日々

テキトー人生まっしぐら

  ようやく年賀状ができあがりました。気がつけばもう1月4日ですね。

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 今年は年のせいか、取りかかるまでにものすごく時間がかかりました。なんとなく面倒だなぁ、という思いは、危険信号です。これを許すと、あれも面倒、これも面倒、となって、やること、やれることがどんどん縮こまってきて、余計に年を取ります。そうなってはまずいと、年末から構えていたのですが、なかなか取りかかれず、三日の午後になって、ようやく彫刻刀を持ちました。彫り始めればやっぱりおもしろいので、5時間ぐらいぶっ通しで彫りました。久しぶりに集中したいい時間でした。

 下の「たかさき」の文字が逆でしたね。「ゆきあたりばったり、テキトー人生まっしぐら」ですから、ま、こんなもんです。

 版画の教科書には和紙に文字を描いて、裏返しにして版木に貼り付け、それに合わせて彫っていくように書いてあるのですが、たとえおもしろい文字であっても、その通りに彫るというのはおもしろくないです。鉛筆で版木に適当に書き、適当に彫っていくのが好きです。鉛筆で書くのは裏返しの文字のイメージをつかむためで、文字の位置、大きさ、幅などは彫りながら決めていきます。ここがすっごく楽しいですね。途中で裏返しの文字がわからなくなったり、スペースが足りなくなったり、いろんなことが起こるのですが、それがまた楽しい。今日は5時間もそれを楽しみました。お正月でいちばん楽しい時間でした。

 このあとはがきに刷るのがまた大変な仕事です。はがきにインクがのりやすいように、よく絞ったふきんでこすって少しだけ湿らせ、版木の上に均等にインクを乗せ、はがきをおいて上からバレンでこすります。一枚刷るのに5分くらいかかります。

 届く年賀状のほとんどがパソコンで作り、プリンターで印刷する時代にあって、今年も版画を彫り、手で刷ります。別に頑固にこのやり方を続けているわけではなく、やっぱり楽しいのです。そして何よりも手で作った年賀状のあたたかさを届けたいと思っています。